鋳造現場の工程管理・検査をアプリ化しペーパーレス実現 -DMG MORIキャステック

  • DMG MORIキャステック株式会社
製造業

紙の工程管理表をTULIPアプリで置き換え、鋳造現場作業・検査といった各工程でペーパーレスを実現し、入力や集計作業も大幅に削減したDMG MORIキャステック株式会社。
TULIP導入から活用までの経緯を、同社社長執行役員 高井様、情報インフラ・セキュリティ課係長 肌附様、品質管理課リーダー 塚原様に伺いました。

DMG MORIキャステック株式会社について1923年の創業以来、一貫して「品質と技術こそ最も重要」との考えで製品作りに取り組まれてきた同社。各種鋳物製品に加え工作機械の組立・検査も手掛けており、創業100周年となる2023年には本社ほか2工場の設備を増強。
工作機械並びにその部品、産業機械部品を生産し、信頼される品質と技術、そして確かな納期を実現されています。

この記事のポイントペーパーレス実現と付随作業の大幅な削減
●鋳造現場の各工程管理をタブレット端末で完結
●検査業務ではデータの活用・集計が自動化でき、1時間/日の入力作業が不要に
●マニュアル作成用のアプリも作り、手間のかかる写真整理等の手間を軽減

TULIPは様々な業務に使える拡張性があり、面白いサービス

DMG MORIキャステック株式会社 社長執行役員 高井康文様

DMG MORIキャステック株式会社
社長執行役員 高井康文様

「TULIPを最初に見たのは、DMG森精機グループ内でのDX推進について紹介された時でした。
計測機器への接続性やアプリの構成などから、様々な現場業務に活用できそうな印象があった一方、新しい取り組みになるので現場でどう使っていくか、浸透させていくかを練る必要があるとも感じました」

まずはなじんでもらうことから。
食堂限定メニュー予約にTULIPを活用

情報インフラ・セキュリティ部 情報インフラ・セキュリティ課 係長 肌附康司様

情報インフラ・セキュリティ部
情報インフラ・セキュリティ課
係長 肌附康司様

業務で使用するTULIPアプリ作成は主に肌附様が担当しており、現場への導入前に一工夫されたそうです。
「これからの製造現場にDXは必須ですし、TULIPは現場主導の考え方で使いやすく、DXの要になるサービスです。でもいきなり導入して、もし先入観で拒否反応が起こったらもったいないと思っていました。
TULIPを使うと今までやってきたことが簡単・便利になる。それを知ってもらうために最適だったのが、皆が必ず使う食堂でした。特定の日に限定メニューがあるのですが、予約は紙で管理しており希望者が自分の名前を記載していたので、TULIPに置き換えてみたらどうだろうと。

TULIPアプリで予約できる食堂メニュー

左画面のタッチパネル操作と、社員証の読み込みでメニュー予約が完了する仕組み

フローは単純で、メニューをタッチパネルで選び、バーコードリーダーで社員証を読み取るだけで予約完了です。誰も戸惑うことなく自然と活用されましたし、厨房側も状況がいつでもわかるという利点もありました。
私自身TULIPでアプリを作るというトレーニングにもなり、業務でのスムーズな導入に向けて最適だったと思います」

 

検査業務でペーパーレス実現。
1時間かけていた入力・集計がタブレットで完結

品質管理部 品質管理課 リーダー 塚原翔吾様

品質管理部 品質管理課
リーダー 塚原翔吾様

関係部署への説明会を実施後に検査業務でのTULIP利用が始まり、業務はどう変わったのでしょうか。塚原様に教えていただきました。
紙がなくなってこれほど負担が減るのかと驚きました。用紙をコピーして作業場毎に設置する手間や、検査結果をパソコンに入力する作業もなくなりました。入力作業は1日1時間かかることもあったので本当に助かっています。
もちろん移行時は戸惑った人もいると思いますが、利便性や負荷軽減がすぐに感じられるので、特に問題も起こらず使われるようになりました。
作業が減っただけでなく、他工程のデータにも即・その場でタブレットからアクセスできることや、納品後に確認事項があってもレコードをすぐに抽出できることなど、品質管理の面でも役立っていますね」

TULIPアプリ上で作業手順を確認

TULIPアプリ上で作業手順を確認(画面はぼかしています)

日本語でのサポートで使い勝手がさらに向上

取材時点では検査から現場の各工程まで幅広くTULIPをお使いですが、そこに至るまでの道のりと今後の課題を肌附様に伺いました。
「ローコードでの開発は初めてでしたが、日常業務にTULIPを組み込んでいく中ですぐに慣れ、開発は順調でした。しいて言えば、基幹システムとTULIPとの出荷情報・品名コード等の連携に悩みましたが、T Projectさんに相談したところすぐに実現できました。今ではT Projectさんからのマニュアルも整備されましたし、TULIP社のサポートサイトも日本語表示で情報を得やすくなっているので一層スムーズにTULIPを使えるのではないでしょうか。
TULIPでの運用を準備している工程が一部残っているのですが、作業手順をマニュアル化するためのサポートアプリも作ってあって、撮影した写真と手順を紐づけできるのでとても便利です。手順が変更された時にも活用していけるので安心ですね。
課題としては、作りやすいだけに、業務で使うアプリは私が作ったものばかりになっていることです。TULIPはローコード開発ができるサービスですから、今後はいろいろな人にアプリを作ってもらおうと思っています」

株式会社T Projectから 写真入りのわかりやすい手順アプリや、集計が即座にできる検査アプリなど、TULIPの活用でSDCAを強力に推進されていました。
弊社のTULIPサポートサイトも一層充実していきますので、ぜひご活用いただければと思います。
T Project「TULIPサポートサイト」
https://support.tprj.co.jp/hc/ja/

DMG MORIキャステック株式会社URL
https://dmgmori-castech.com/

※掲載内容は原稿掲載時のものです。

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