モノづくりの心臓部とも言える制御盤の製作から企業活動をスタートし、現在は機械、ソフトウェアなど4つの事業を展開。特に企業のFA化に対するエキスパートとして定評があり、マルチアイテム自動搬送システム「M-TRAX®」※(エムトラックス)を軸にメカ・ハード・ソフトを総合的にお客様に提供されています。
また2021年4月導入のハーネス製作自動機を活用し、配線の高速化、接触不良などの削減を実現しています。
今回は同社本社に伺い、取締役 常務執行役員の山根様、三輪様、汎用機製造部 課長の島田様にTULIPについてお聞きしました。
この記事のポイント●目的はペーパーレス。DMG森精機の実例を見て、ハーネス検査工程を紙からTULIPへ
●成功の秘訣は「できるところから」デジタル化(アジャイル的手法)
●今後は蓄積したデータの解析強化を行い、さらなる業務効率改善につなげたい
紹介で知ったTULIP。まずはペーパーレス実現を目指して
「TULIPはDMG森精機様から紹介されて知りました。伊賀工場で実際の活用状況を見せてもらい、当社の課題解決にぴったりの仕組みだと感じました。
作業工程の受け渡しで紙を使っていたので、TULIPを使えばまずはペーパーレスを実現できるなと。
さらに、製品の検査結果が紙ベースで活かしきれていないという思いもあったのですが、TULIPなら再入力の手間なく自動でデータベース化できるので、解析がしやすくなるのではと考えました」
設計部門と連携して
従来のチェックとTULIPによるデジタル化を融合
島田様に案内いただき、実際の作業の様子を見せていただきました。
作業をされる方からは、
「ハーネスを検査する最終工程でTULIPを利用しています。測定データをTULIPにそのまま取り込めるので、記入の手間が省けて助かっています」というお話を頂きました。
山根様からは、導入にあたり部門間で連携をとり、スムーズな運用を実現したというお話も伺いました。
「TULIPを利用したデジタル化については、将来的なペーパーレス実現を見据えつつ、まずできるところから進めています。いわゆるアジャイル開発のスタンスです」
「ですので、現時点では紙でのチェック工程、TULIPを利用した工程が混在しています。スムーズに作業を進められるよう、導入時には設計部署と密に連携し、作業指示番号等をQRコードにして検査書に記載することとしました。
TULIPでQRコードを読み込むことで、未デジタル化工程部分から来た紙でのチェック項目もまとめてTULIPに入力し、保存できるようになっています。
全工程をTULIP化するのはもう少し先になりそうですが、デジタル化へのファーストステップは完了というところです」
導入時には質問への迅速な回答で安心できた
「今ではT ProjectさんのWebサイトにもQ&AやTipsなどが掲載されていますが、当社で検討・導入した2021年春ごろにはまだ日本語での情報が少なくて。
メインの担当者が貴社のサポートの方に結構質問させていただきました。的確に、かつ迅速に答えていただいたので本当に助かりました。
要望としては逆引き辞典的なものがあるとありがたいかな。
TULIPはとっつきやすい仕組みですが、やりたいことから操作方法がわかると、まったくの初見でも業務改善に取り組むハードルがさらに下がると思います」
今後に向けて
「ソフトウェア事業部を中心としてデジタル化を推進していく中で、ハーネス検査工程での利用拡大、さらに制御盤製作工程でもTULIPを使用できるか検討していきたいです。
また、TULIP活用拡大とともに、蓄積しているデータを解析して製品や業務の改善につなげていきたいと考えています」
TULIPを通じての業務改善への意欲が伝わってくる取材でした。
T Projectとしてもサポートコンテンツの充実など、サービスをより利用しやすい環境づくりに努めてまいります。
エムテック株式会社URL
https://www.m-tec.co.jp/
取材:2022年6月28日
※内容は取材当時のものです。マスクについては、撮影の際のみ外していただきました。
※M-TRAX®はエムテック株式会社の登録商標です。